Debussy :『6つの古代碑銘』
何年か前に、この曲を死ぬ程聴いた。
聴くと必ず、死んだように眠った。
そのたびに、フランスへ行った気になった。
この曲のけだるさは一体なんだろうかと思い、学校の図書室へ行って楽譜を凝視し続けたけれど
結局なにもわからなかった。
覚えているのはその楽譜の色が、図書室から見える校庭の砂によく似ていた事だ。
午後三時のたいくつな太陽が、誰もいない校庭を照らしていた。
それは自分と全く関わりを持たない、なにか別次元の出来事のような、印象のない風景だった。
その数年後に、フランスへ行った。
それはもうとにかく、素晴らしく最高だったけど、
頭の中で何度も何度も行ったフランスはそこにはなかった。
今ドビュッシーはpoissons d'or(金の魚)という曲を弾いている。
そうすると、あの接点を全く持たなかった空虚で黄色いだけの校庭を 金の魚が泳ぐのだ。
おおげさに、繊細に。
Mon, 06/26/2006
105
Eraser
誰かが突然に、超巨大な消しゴムを持ってきて、あなたが知らないと言い張る、
明らかに知っているアレらを 目が痛くなるほどに白く、消して頂きたい。
その間 瞬きもできないくらい速く。
Wed, 05/31/2006
120
color
存在していなかった、と考えた方が
楽な場合もあるのかもしれない。
それはとてもかなしいことだけどね。
自分の重さと同じほどの実感がそこにあるのだ。
とてもいい感じに
たぶん とてもいい感じに
Sat, 04/29/2006
139
ピアノの内臓
を見るのが好き。
それも舞台で、眩しいスポットライトに照らし出されたピアノの内臓。
あの椅子に座った者だけが見る事の許される、セキララなピアノハート。
あの目線。 あの角度。
その瞬間は、
どんな緊張も、どんな過去をも忘れて、
優しくなれる。
心の辺りがジュワ〜っと あったかくなる。
思えばとても肉感的で、なつかしい。
たった2、3秒 そんな風に思うのだ。
Mon, 03/13/2006
150
俺は俺に似合ってた
ってのはあれは、シャレた言葉だよね〜とか思いつつ
見知らぬ街をウロウロしてた。
坂道の多い街で。
いろんな事を考えた。
とにかくいろんな事。
あれやこれや思いつく限りの事全部 全て、考えてみた。
でも始まりが見当たらない。終わりもまた見当たらない。
そしてまたプツーとなる。
光と目と頭がプツーとなる。
本当は何も考えていなかった。
重たい頭を放り出したら、その延長線上のそれもあたたかい日差しの中で
あいつがニカーっと笑った。気がする。
恐ろしくてそのあとは何も覚えていない。
あ〜あ、その日差しには本当は何もなくて、いかにも平和で、夢のようなテンションで、
光みたいに眠りたかった。
Fri, 03/10/2006
140
おどらされるよりおどりたい
頭と心と手がバラバラだ。
こんなんじゃだめだね 。
歪んで見える。
ゆがんでみえるよ。
もう、なんだか、
色彩が交錯して増大して、カオスすぎて泣けてくる。
頭をからっぽにする方法
誰か教えてくださいな。
Wed, 03/08/2006
